[wwPDB] 新しいバージョンのPDB-IHM 検証レポートに、クロスリンキング質量分析に基づく構造モデルの評価が追加されました。

PDBアーカイブのPDB-IHMブランチに保管されている 統合的ハイブリッド法(IHM)を用いて決定された構造の検証レポート(バージョン2)を更新しました。 検証レポートは、アーカイブやPDB-IHMのウェブサイトから入手できます。 IHM検証ソフトウェア v2 はPDB-IHMの登録・アノテーションシステムに統合され、新しい登録構造の検証をサポートします。 IHM 検証と v2への更新の詳細については、ヘルプページと ユーザーガイドを参照してください。 本ソフトウェアは GitHub からスタンドアローンでもご利用いただけます。
統合構造の検証方法について開発を支援してくださったwwPDB IHMタスクフォースのメンバー 及びより広範な構造生物学コミュニティに感謝します。
バージョン2の新しい点
最新のアップデートでは、これまでサポートされていた小角散乱(SAS)データに加え、 化学クロスリンキング質量分析(Crosslinking-MS)データから得られた構造にもIHMの検証が拡張されました。 このマイルストーンは、クロスリンキング質量分析コミュニティ、PRIDEリポジトリ、 PDB-IHMチームの密接な協力の成果です。
この進歩をサポートするために、PDB-IHMとPRIDE間の相互運用性メカニズムを開発したことで、クロスリンキング質量分析データに基づく統合構造の検証が可能になりました。 さらに、PRIDEクロスリンキングは、 mzIdentML 1.2.0 コミュニティデータ標準に従って、完全なクロスリンキング質量分析データセットの提出をサポートしています。
さらに、IHMバリデーションソフトウェアv2では、精度解析にMolProbityバージョン4.5.2 とPrISMソフトウェアを使用している。
登録への次のステップ
私たちは、クロスリンキング質量分析に基づいた統合的構造を扱う登録者に、以下を奨励しています:
- ガイドラインに従って、 完全なデータセットをPRIDE クロスリンキングに登録してください。
- 強固な検証を可能にするために、PDB-IHM登録のPRIDEクロスリンキングデータセットを相互参照してください。
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