ニュース (2012年10月19日)
- PDBの新しい辞書(BIRD)が、2012年12月にFTPサイトで公開されます。
wwPDBは、PDBアーカイブ中の、ペプチド様の抗生物質や阻害剤分子の表現について再検討し、こういった生物学的に興味ある分子(biologically interesting molecules)の定義に役立つ、新しい辞書(BIRD)を構築しました。
BIRD ( B iologically I nteresting molecule R eference D ictionary)には、化学的な説明や配列及び結合情報、機能及び分類情報などが含まれています。PDBエントリにペプチド様の抗生物質や阻害剤分子が含まれている場合、BIRDを使用して編集を行い、PDBx形式のファイルにはBIRD IDコードを記載します。
BIRDは、wwPDBのFTPサイトで、化学化合物辞書(Chemical Component Dictionary)と同じ階層に配置されます。
BIRDを使用することで、ペプチド様抗生物質や阻害剤分子のデータの一貫性が大幅に改善されることが期待されます。
- ノーベル化学賞がGタンパク質共役受容体の研究に贈られました。
2012年のノーベル化学賞は、Gタンパク質共役受容体の研究を行った、ロバート・レフコウィッツ氏とブライアン・コビルカ氏に贈られました。 PDBには多くのGPCRが登録されています。たとえば、コビルカ氏による、2アドレナリン受容体-Gタンパク質複合体の革新的な構造( 3sn6 )があります。
ノーベル化学賞と関連する構造についての詳細は、 PDBe や RCSB PDB の記事もご覧ください。 PDBj で解説しているeProtSにも、2アドレナリン受容体( 2rh1 、 3p0g )の記事があります。 また、今月の分子(MoMの日本語版)にも アドレナリン受容体 や G蛋白質 の記事があります。