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PDBアクセションコードを変更しない公開済みの構造の改訂(ファイル・バージョニングシステム)と、FTPアーカイブの変更

wwPDBでは、既に公開されたPDBアーカイブ中のエントリーに対し、指定された登録者(Depositor of Record)が行う 大きな改訂を管理するための 新たな仕組み(ファイル・バージョニングシステム)を2017年中に導入する予定です (ここで、指定登録者(Depositor of Record)は、エントリーに対する主要研究者(PI)として定義されます)。

現在は、既存の公開済みPDBエントリーに対して原子座標を改訂する場合、新しいPDBアクセションコードが発行され、以前のPDBエントリーは廃止されます。 この長く続いているwwPDBの方針のため、引用論文と改訂前の原子座標セットの利用との間で関係が断たれるという意図しない結果が生じてしまっておりました。 そして指定登録者が原子座標の改訂を再登録する際の、大きな障壁となっていました。

そこでwwPDBでは、指定登録者が、既に公開された自身のエントリーの内容をアクセッションコードを変更せずに更新できるよう、 新たにファイル・バージョニングシステムを導入する予定です。 第一段階として、実験データの変更を伴わずに再精密化された原子座標に対してファイル・バージョニングの適用を行いますので、注意してください。

個々のPDBアーカイブのエントリーのバージョン番号は、# - # 識別子を使って指定されます。 最初の数字(#)はメジャーバージョンを表し、2つ目の数字(#)はマイナーバージョンを表します。 最初に公開された原子座標は、バージョン1-0と表記されます。 メジャーバージョンの数字は、大きな改訂の度に、値が増えます。 (例えば、指定登録者によって原子座標が初めて差し替えられた場合は、バージョン2-0と表します) “メジャーバージョンの変更”とは、原子座標やポリマー鎖、リガンドの化学的な同定の更新として定義されます。 その他の変更は全て、“マイナーな変更”と定義されます。 メジャーな変更がなされた場合、マイナーバージョンの数字はリセットされて0になります(例えば、1-0から1-1、2-0へ)。 疑念を回避するため、wwPDBは、PDBアーカイブ中のエントリーに対して、 全てのメジャーバージョンで最新のマイナーバージョンのデータファイルを保管します。

指定登録者の研究グループとは別のグループが作成したデータに基づいて、 独立に精密化された構造を登録する場合には、 現在のwwPDBの方針*1はこれまで通り変わりません。 原子座標のバージョニングは、指定登録者による置き換えのみに、厳密に限定されます。
*1) 再精密化構造(re-refined structure)は、査読付き論文がある場合に、別のPDBエントリーとして登録できるという方針 (リンク先"Can a re-refined structure be deposited to the PDB?"より)

今回、ファイル・バージョニングシステムを導入するにあたって、wwPDBは、 PDBアクセションコードの文字数を増やし、 また“PDB”の文字も同時に追加する改訂を行う予定です (例えば、"1abc"は、"pdb_00001abc"になります)。 この変更によって、文献中のPDBエントリーをテキストマイニング検出できるようになり、 改訂されたデータファイルを、より有用で透明性のある形で配信できるようになります。 例えば、PDBエントリー1abcの、2回目のメジャーバージョン(v2-0)に対する原子座標ファイルは、新しいファイルの命名スキーマでは、次のようになります。

pdb_00001abc_xyz_v2-0.cif.gz

wwPDBは、継続してサービスを提供し、利用者の活動を支えていく重要性を認識しています。 現在の4文字表記のPDBコードへ問題無く8文字から短縮できる場合、可能な限り今後とも4文字のPDBコードを割り振り続ける予定です。 同様に、ファイル・バージョニングの実施は、最初は、現在のPDBアーカイブのFTPサイトを残しつつ、並行した新たなツリーで公開されます。 この新しいFTPツリー構造とバージョン情報へのアクセスについての詳細は、近々、公表予定です。 現在のアーカイブ ftp://ftp.wwpdb.org/pub/pdb/data/structures/ (PDBj: ftp://ftp.pdbj.org/pub/pdb/data/structures/) にあるデータファイルは、これまで通りの命名に従い、バージョン化されたFTPツリーのアーカイブ中にあるファイルの最新バージョンに対応づけられます。

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2017-05-19 (last edited: 1 month ago)2017-05-22
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