非対称単位について

[非対称単位について]

表記の「非対称単位」は、「結晶学的な非対称単位」の意味で使用されている場合と、「非結晶学的な非対称単位」の意味で使用されている場合があります。

結晶学的な非対称単位

結晶学的な対称操作を行うことにより完全な単位格子（結晶繰り返し単位）を作ることができる、結晶構造の最も小さな単位構造です。 結晶学による構造は、この構造単位で登録されます。 結晶学的非対称単位は、必ずしも生物学的集合体と一致せず、生物学的集合体の一部である場合や、複数の生物学的集合体を含む場合があります。

非結晶学的な非対称単位

ウイルスのように、生体分子そのものが完全な対称性を持つと考えられる場合 最小の単位（非結晶学的な非対称単位）でPDBへ登録することが推奨されます。 生物学的集合体を再構成するためには、非結晶学的な対称操作を、登録された座標に対して適用する必要があります。代表的な例として、正20面体対称性をもつ球状ウイルスや、らせん対称性をもつ棒状ウイルスなどがあります。

※分割されたエントリの場合、各々のエントリの構造が画像に示されていますが、 分割されたエントリを合成することで、完全な非対称単位が得られます。

• 非対称単位、生物学的集合体の詳細な説明、PDBデータにおける生物学的集合体の具体例については、こちらをご覧ください。