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PDB:1BJ3

タンパク質名

血液凝固因子IX-結合タンパク質A

生物種

ハブ(Trimeresurus flavoviridis)

生物学的役割

血液凝固は血液凝固因子として知られる蛋白質によって引き起こされる。その過程は傷ついた血管を栓のように塞ぐ架橋されたフィブリンポリマーの形成されて終了する。フィブリンポリマーはフィブリノーゲンという蛋白質がもう一つの蛋白質トロンビンによって切断されるてできるフィブリンモノマーが凝集して作り出される。血液凝固には内因性経路と外因性経路という二つの経路がある。二つの経路は活性化した第X因子(Xa)を作り出し、それによってトロンビンを活性化するところで一つになる。基本的に一連の過程にかかわるすべての蛋白質は、次の段階の蛋白質を不活性な前駆体から活性化するためのプロテアーゼ部分を含んでいる。それらの蛋白質は二つのメカニズムで働く。それは血液が失われる(失血)のを防ぐことと不要なフィブリン血栓の形成(血栓症)を防ぐことである。血液凝固を阻害することで血栓症を防ぐことには製薬産業が関心を持っている。凝固因子のひとつの構造上重要な部分は、膜結合ドメインとして知られる露出した領域である。このドメインは末梢の血管の一部を構成する内皮細胞の表面に凝固因子を結合させる。PDBエントリー PDB:1IODは、そのようなドメインと、ヘビ毒由来の第X因子特異的な阻害蛋白質との複合体である。

立体構造の特徴

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ここではもう一つの例として、これもヘビ毒にふくまれる第IX因子特異的な阻害蛋白質の構造を示す。第IX因子は内因性経路の一部で働き、第X因子の活性化にかかわっている。それは2量体を形成する二つのサブユニットからなっている。サブユニットの大部分は空間的に離れているが、一つのサブユニットから伸びるループがもう一つのサブユニットまで互いに突き出している。これに加えてそれらはそれぞれのサブユニットのシステイン残基同士をつなぐジスルフィド結合によって結ばれている。ここでは阻害蛋白質だけしか示されていないが、その結合相手がなくても、二つのサブユニットが交わるところに形成されるくぼんだ溝が第IX因子の膜結合ドメインが結合する場所をはっきりと示している。

タンパク質構造データバンク(PDB)

参考文献

原論文

  • Mizuno, H. Fujimoto, Z. Koizumi, M. Kano, H. Atoda, H. Morita, T.; "Crystal structure of coagulation factor IX-binding protein from habu snake venom at 2.6 A: implication of central loop swapping based on deletion in the linker region."; J. Mol. Biol.; (1999) 289:103-112 PubMed:10339409.

その他

著者: Arno Paehler 訳者:小川 輝


English version:PDB:1BJ3